父親 夫

昨日はケントが結婚するにあたって、両家の顔合わせの会をケントが席を設けてくれた。

彼女のご両親は穏やかで、気さくで、明るくて話が弾んだ。

夫は自分が小さい時の話をしていた。

「親父とキャッチボールがしたかった。でも親父は忙しくてキャッチボールをしてくれることはなかった。だから、自分は将来公務員になって、子どもとたくさんキャッチボールをしようと思っていた」

「へー 公務員になりたかったのか
意外だな……」

これは心の中でつぶやいた。

「でも、公務員にはなれず、仕事を始めたら親父と一緒で、夜中に帰るか、家には帰れない。息子が生まれてもキャッチボールは1回やったら、気が済んでそれで終わり。
結局、親父と同じことをしていた」

今思い返してみても、夫が子どもと遊んでいる姿を思い出すことは難しい。

しいて言えば、子どもたちにカードマジックを披露して、子どもたちの目がまん丸になっていたことくらい。

それでも、私はそのことをあまり不満に思っていた記憶はない。

夫は子どもより、私との時間を大切にしてくれた。

そうは言っても圧倒的に家にいる時間は少ないのだが、そんな中でも二人だけで小さなデートを時々した。

その時間がなくても、話すことはできた。

家にいなくても、電話で話した。

子どもたちをお風呂に入れてくれなくても、遊んでくれなくても、私の話を、私の愚痴を聞いてくれた。

多分私にとって、それが一番必要なことだったのだと思う。

 

量より質

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ケントがオール1でも、私はあまり気にならなかったけど、夫もそのことを取り立てて言うことはなかった。

ケントのオール1を「おまえがちゃんと見ていないからだ」などと夫に言われていたら、私はかなり辛いし、それより激怒していたと思う。

でも夫はそういうたぐいのことを言ったことがない。

長女が不登校になった時も、三男が勝手に高校をやめた時も……

一緒にいろんなことを話したけど、ただの一度も子育てのことで責められたことがない。

つまり、私はけっこう好きなようにのびのび子育てができた。

まー ケントを育てるのにかなりの苦労はしたけれど……

 

4人の内2人が自立し、子育てのゴールが見えてきた今思うのは、夫はあんなに家にいなかったのに、子どもたちとの関係も私との関係もしっかりもっていてくれたということ。

量より質だとつくづく思う。

何を大切にしているかなんだと思う。

あんなに仕事ばっかりやってきたのに、夫が家族を大切にしてくれているのは分かっていた。

 

ちゃんと伝わっていた。

 

「いかなる成功も家庭の失敗を償うことはできない」
デビッドOマッケイ